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カテゴリ:映画レビュー

 この映画の男と女は常に走り回っている。東京国際映画祭のコンペティション部門で上映されたアダム・レイン監督の『浮き草たち』は、何かに行き詰まり、常に動かざるを得ない男と女の出会いを描く。 いわゆるボーイ・ミーツ・ガールものに分類されよう。若きシェフのダニ ...

 日常生活に不満を持った男たちが再起をかけて新しい事業に乗り出す。よくありそうなストーリーだが、タイトルの一部分にもなっている「ジュリア」がワンポイントになっている。 『俺たちとジュリア』は、喜劇俳優として活躍しているエドアルド・レオが監督した敗者たちの ...

  ジョナス・カルピニャーノ監督のデビュー作『地中海』は、移民という今日的な問題にリアルな演出で迫る。カンヌ国際映画祭の批評家週間に出品されたのをはじめ、世界の多くの映画祭で上映されている。  ブルキナファソの青年2人は、より良い生活を求 めてヨーロッパに ...

 愛し合ったもの同士、恋愛をうまく回していくのは世界中どこでも同じ。性別も超越するものなのだ。マリア・ソーレ・トニャツィ監督の『私と彼女』は、中年の同性愛関係にあるふたりの女性の人間模様をロマンチックかつ軽快に描いている。 決して若くない同性愛者の女性ふ ...

 繊細で詩的な作品。ゆっくりと映像のなかへ入り込んでいくかのような錯覚に陥っていく。ピエロ・メッシーナ監督の『待つ女たち』は、シチリアの古い屋敷でひっそりと暮らす女性が、やってきた息子の恋人と一緒に、息子が帰ってくるのを待つ数日間の物語である。パオロ・ソ ...

 ジェンナーロ・ヌンツィアンテ監督の『オレはどこへ行く?』(公開題名『Viva!公務員』)は、終身雇用で気軽で安定している公務員という職を満喫していた40歳間際の独身男ケッコが、リストラ目的の過酷な転勤辞令にもめげず、公務員という職にしがみつくうちに、新たな人生 ...

 ジュゼッペ・M・ガウディーノ監督の『あなたたちのために』は、テレビドラマの制作現場でプロンプターとして働く女性アンナの心の再生を描いている。主演のヴァレリア・ゴリーノは、この映画でヴェネチア映画祭の最優秀主演女優賞を受賞。ドキュメンタリー映画を数多く手が ...

 何よりも法王の人物像に惹かれる。ダニエーレ・ルケッティ監督の『フランチェスコと呼んで−みんなの法王』(劇場公開タイトル『ローマ法王になる日まで』)は、イタリア人移民の子として、1936年にアルゼンチンの首都ブエノスアイレスに生まれたマリオ・ホルへ・ベルゴリ ...

 パオロ&ヴィットリオ・タビアーニ監督の『素晴らしきボッカッチョ』は、ボッカッチョの『デカメロン』をベースに、ペストが猛威をふるうフィレンツェを離れて郊外の屋敷で共同生活を始めた男女10人が、退屈しのぎに10日の間に毎日一人ずつ10話の物語を披露する物語である ...

 イタリア映画祭2016で上映されたガブリエーレ・マイネッティ監督の『皆はこう呼んだ「鋼鉄ジーグ」』は、偶然の出来事で超人的な力が備わってしまったさえない泥棒が真のヒーローとして目覚める姿を描く。ありえない状況のなか、リアルな人間像が描かれている。 永井豪原 ...

 人間というもの、ありのままでいるのが一番いい。ラウラ・ビスプリ監督のデビュー作『処女の誓い』は、生涯独身を誓い、男性として生きることを選んだアルバニア人の女性が自分自身を再発見していく物語だ。 欧州諸国のなかでも最貧国と言われている(言われていた)アル ...

 第3回グリーンイメージ国際環境映像祭で25日に上映された水本博之監督の『縄文号とパクール号の航海』は、探検家、関野吉晴が企画したインドネシアから日本までの丸木舟による航海を追ったドキュメンタリー作品である。ひとくちに航海といっても、この航海 ...

第3回グリーンイメージ国際環境映像祭で25日に上映されたアイザック・キング監督の『スティックス&ストーンズ』は技術とソーシャルメディアに媒介された少年の冒険を描いた4分間の短編アニメーション作品である。面白半分にアリの群れを踏み潰して遊ぶ少年。ちょっと視点を ...

第3回グリーンイメージ国際環境映像祭で25日に上映されたエファ・シュトッツ監督の『100万回のステップ』はタップダンサーの視点から見たイスタンブールの社会抗議運動を描いている。軽快な足音を立てながら路上でステップを踏む女性のタップダンサー。どんなにつまらない日 ...

遊佐和寿監督(中央)と亜紗美さん(右) 惚れ惚れするような典型的なトリックとアクション。それが映画的な高揚感を作り出す。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016で上映された遊佐和寿監督の『Dream Theater』は、SMクラブの女王と殺し屋の壮絶な丁々発止を描いた28 ...

ⓒ2015「種まく旅人 くにうみの郷」製作委員会篠原哲雄監督の『種まく旅人 くにうみの郷』は、アメリカ帰りの女性農林水産省官僚が、地域調査官として訪れた淡路島で出会った玉ねぎ農家の兄と海苔作りを生業とする漁業者の弟というふたりの若者との交流を描く。頭でっかちの ...

ジェレミー・セイファート監督の『パパ、遺伝子組み換えってなぁに?』は、どんな食べ物を家族で選択していくべきなのかという問いに対する探索の物語である。3人の子どもを育てているセイファート監督の暮らすアメリカでは、遺伝子組み換え食品の表示義務が無い。世界各国 ...

(C)プロダクション・エイシア/NHKもし、だしと醤油がなかったならば、和食というものは成立しないのではないだろうか。柴田昌平監督の『千年の一滴 だし しょうゆ』は、だしと醤油をその根底から追求したドキュメンタリーである。 本作は、だしにまつわる人々の営みを ...

ブランドン・ローパー監督の『A Film About Coffee』は、川上はコーヒー豆の栽培から川下は喫茶店で一杯のコーヒーがカップに注がれるまで、コーヒーの全過程を追ったドキュメンタリーである。人々が毎日のように飲んでいるコーヒーだが、この映画を見れば、実に手間がかけら ...

本橋成一監督の『アラヤシキの住人たち』は、田舎の共働学舎で共同生活している個性ある住民たちの日常生活を一年間に渡って記録したドキュメンタリーである。北アルプスの山裾にある長野県小谷村。谷間の山道を一時間半歩いた先にある「真木共働学舎」は、自由学園の教師だ ...

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