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 バイオリニストのオリビエ・シャルリエが6日、音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2017」のプログラムで、ベートーベンの「バイオリン協奏曲」を演奏した。オーケストラはシンフォニア・ヴァルソヴィア、指揮はディナ・ジルベール。
 
 この曲は、1806年にベートーベンが36歳のときに作曲された。ベートーベンは2年後には交響曲第5番「運命」、交響曲第6番「田園」を作曲しており、続々と名曲を作りあげた頃の作品のひとつである。前日の5日に行われたバイオリンの公開レッスンで、オリビエ・シャルリエは「楽譜から作曲家の人生を読み取り言葉にするのが演奏家の仕事である。楽譜から作曲家の心、精神状態を読み取り、その痛みや幸福を表現しなければならない」と述べていた。

 その言葉の通り、オリビエ・シャルリエのバイオリンの音色は明るく伸びやか。第3楽章は、舞曲のリズムが取り入れられており、音楽祭のテーマにふさわしく弾むような演奏だった。ディナ・ジルベールは小柄な女性ながらパワフルな指揮で、バイオリン・ソロとオーケストラを見事に一体化させ、壮麗で力強いクライマックスを築いた。
 
オリビエ・シャルリエ:バイオリン。フランス国立管、パリ管、ロンドン・フィル等と共演。パリ国立音楽院教授
 
シンフォニア・ヴァルソヴィア:ポーランドのワルシャワに本拠地があるオーケストラ。1984年にバイオリニストのユーディ・メニューインが設立した。作曲家で指揮者のペンデレツキが芸術監督を務めている。
 
ディナ・ジルベール:指揮。カナダのケベック州出身。2013年からモントリオール響のアシスタント・コンダクター。ショルティ国際コンクールで優勝し、モントリオール響、フランス放送フィル、トロント響等を指揮した。
 

(2017年5月6日、東京国際フォーラム、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2017)(城所美智子)