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ダリオ・アルジェント監督(左)

映画監督ダリオ・アルジェントは北イタリアの都市トリノとは特別な関係にある。トリノはアルジェントが好きな町であり、多くの作品をここで撮っているからだ。

アルジェントは4月28日から5月4日までトリノで開催された「トリノ国際GLBT映画祭−ソドムからハリウッドへ−」に参加し、同性愛者等(GLBT)をテーマにした3本のスリラー映画の上映企画「ミッドナイトマッドネス」で自らが歩んできた道や今後の予定、イタリアン・ホラー映画の将来などについて話した。Nuovasocieta’電子版
が9日に伝えた。

主な質疑応答は以下のとおりだ。

――批評家たちは、あなたの最初の作品はイタリアン・ホラー映画の偉大な父ともいえるマリオ・バーバに近いスタイルを持っていると指摘しています。しかし、影響ということでいえば、あなたが原案を書いたセルジオ・レオーネの『ウエスタン』においても見られます。これについてはどう思われますか。

マリオ・バーバは私の父の親友であり、私が子どものことから家族ぐるみで親しくしていました。彼がイタリアン・ホラーを開拓したといってもいいでしょう。私の『サスペリア』では、撮影監督のルチアーノ・トヴォリが照明を使って、マリオ・バーバの作品のような色彩の雰囲気を再現しています。ただ、私のインスピレーションの源はマリオ・バーバだけではなく、ドイツ表現主義映画から多くを学びました。私はベルナルド・ベルトリッチと一緒にセルジオ・レオーネの『ウエスタン』の原案を書きました。そのときはしろうと同然でしたが、非常に面白い仕事でした。

その仕事が終わって以来、何年もセルジオ・レオーネには会うことはありませんでした。再会したのは、『フェノミナ』のキャスティングについて、レオーネが『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』で一緒に仕事をした若い女優を紹介してくれたときでした。それがジェニファー・コネリーです。

――あなたの多くの映画に同性愛者が登場します。『シャドー』のレズビアンや『4匹の蝿』のゲイの探偵などもそうでした。これはどのような理由があるのでしょうか。

私はまだ同性愛について正しい議論がなされていない時代に育ちました。しかし、私の一家は映画監督やセットデザイナーや俳優なども含め、多くの同性愛者と付き合いがありました。私は彼らをごく普通の存在だと思っていました。そのため、私は自分の作品に同性愛者を登場させています。彼らは私たちと一緒に学校にも職場にもいます。なぜ彼らを隠す必要があるのでしょうか。

――瀕死の状態にあるイタリアン・ホラー映画を再生することはできるのでしょうか。

私には処方箋はありません。もちろん、現在、イタリアにはホラー映画は存在しません。コメディなどがあるだけです。アメリカのホラー映画はもっぱらティーンエイジャー向けの安っぽい作品です。それに対して面白いのは韓国映画と日本映画です。韓国映画はより残酷で、日本映画は超自然的なものを扱っています。

――次回作のことを教えてください。

『ドラキュラ』の新しいバージョンで、トリノとビエッラで撮影します。私の初めての3D映画になりますが、新しいカメラのおかげもあって、本当にすごい作品になりそうです。音楽はクラウディオ・シモネッティが担当します。キャストはまだ確定していないのでまだ言うことができません。

――映画評論家のときのことを覚えていますか。

暗い試写室で映画を見ていたのは素晴らしい想い出です。映画を見て、議論をし、批評を書くのは素晴らしいことです。今日、映画批評は大変表面的なものになってしまったと思います。成功した映画に媚び、無名の映画を無視してしまうわけですから。